-握りこぶしの向こう側-

 

僕の名字を君が選んでしまうその前に
一言だけ言わせて欲しい
「僕が好きなのは君じゃない」

言葉は僕から逃げるように暗闇へ走った
僕は一番合った言葉をさがしてた
「残念だね」とカッコつけたくないと言われたけど
僕が断った原因は他でもない 自分だけ

君の隣にいたって僕は何の特典もない
でもそんな僕を選んでくれた君へ

僕の名字を君が選んでしまうその前に
さがしてた言葉をやっと見つけた
「僕が好きなのは君じゃない」
『僕は君の事が忘れられない』

さよならなんて中途半端なことは言いたくない
君が僕を嫌いになるような愛の言葉をさがしてた

僕の名字を君が選ぶのなら
喜んで叫びたい気持ちは抑えられない
さくらの花も咲き乱れる頃 僕はもうこの町にいない

「僕が好きなのは君しかいない」